黒澤明  「羅生門」 「乱」


      【 羅生門 】

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芥川龍之介の短編小説 「藪の中」 「羅生門」は 素晴らしくて何度も読んだ
この映画は この短編小説をもとに作られた
まるで彫刻家のように 肉付けし立体化して 映画にして行くヴィジョンの広さと 奥深さには本当に驚かされる
特に映像の光りと影の美しさは 幼少期に観た時のが残っていたようで 後年思い出した程
音楽が良い・・ラヴェルのボレロが効果的に使われている
出演者達の演技は どの役も「こうだったら・・・」と言う所がない



      【 乱 】

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鮮やかな色彩であふれている・・・それでも現世を感じないのは何故だろう
極楽とも地獄とも言える情景・・・この世(現世)のものとは思えない世界
不謹慎とは思うが 飛び散る血しぶきや 夥しい死骸が妙に美しく思えてしまう
能舞台を観ているかのような 無駄のない所作の数々
笛や鼓の音色によって引き込まれる 官能とも呼べる音の世界

長男に家督を譲った途端に裏切られ 命まで狙われ 狂いながら彷徨う主人公
シェークスピアの「リア王」を下敷きにした物語の中に漂うのは 「無常観」
黒澤明の 哲学の結集を見る思いがする

主人公が長男に家督を譲る前に 午睡から覚めた時に言った言葉が心に残る

   「夢を見た・・・枯れ野の夢。  その枯れ野、行けども人一人おらぬ。
     叫べども、おらべども、誰も答えぬ。  我が身一人、この世にただ一人・・・」 
by kate-maille | 2007-09-24 19:38 | 映画監督・俳優

自分の画を紹介しています・・・   気楽な個展です ・・・


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